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#地域と旅 #旅のはなし 

茨城県南部 rall.hour の はじまり と これから

2021.2.21

観光地を訪れない、rall.hourの旅。観光地へのご案内の代わりに、「茨城らしい情景や味」、「その地域を訪れた記憶」、「人との語らいの場面」を提供したいとの想いで企画しています。貯蓄されたその一片は、困難な状況の時に心を回復させる糧になります。遠くに行く必要はありません。「旅」の中に存在する、その地特有のストーリーを味わっていただく「時間商品」、それがrall.hourの旅です。

 

地元の地域資源を再発掘

霞ヶ浦、湖景

弊社の原点は2017年。茨城県南部守谷市でアグリツーリズムに出逢ったことがきっかけでした。

茨城は、平坦で広大な土地と河川を中心とした豊富な水資源、温暖で比較的安定した気候から、日本有数の農業生産県です。古くは江戸時代から、そしてこの現代も、天下の台所の機能を果たしています。

供給量を求められる茨城南部の野菜づくり。その一方で、少量生産でも、栽培期間中に農薬・化学肥料を使わないで育てる有機農法にこだわった野菜づくりに取り組んでいる農家さんを訪ねました。人間の体に、そして育てる環境にも負荷が少ない農産物を提供したいという想いを目の当たりにし、「作り手」と「購入者」を引き合わせることによってしか生まれない絆のようなパワーを感じました。

消費観光とは一線を画す、「作り手」が主体としてゆるやかに流れていく時間。長年携わってきた旅行業ですが、それまでに経験したことのないような解放感に包まれました。この「時間の流れ」をきちんとした商品という形で用意し、価値のある体験旅にしたい。そう考えるようになりました。

その後、茨城県南部の初の地域限定旅行業として登録。自然・食・文化などの地域資源を生かした体験旅を創っています。当たり前のように生活に溶け込んでいる地元の魅力を客観視する必要があり、常に地域を俯瞰的に視ることが必要だと考えています。

首都圏からの「茨城の玄関口」として

霞ヶ浦・誰でも

 

筑波山、ケーブルカー

 

筑波山・霞ヶ浦を含む茨城県南部は首都圏からほど近く、電車で最南端の守谷市/取手市までは約30分。筑波山・霞ヶ浦やその周辺エリアまでは、更に約1時間でいくことができます。

近いゆえに、気軽に訪れていただける傾向は強く、観光目的で茨城を訪れた人のうち約94%が日帰り旅行、宿泊旅行はわずか6%という調査報告があります。また、宿泊人数全体のうち、ビジネス目的が全体の57%を占めており、県全体の宿泊者数はビジネス客が押し上げている実情も。(※いずれも2019年度茨城県観光客動態調査より)。

旅先での過ごし方に個々人のこだわりが投影されるようになった昨今。素通りされてしまうエリアとしてではなく、地域のディープな魅力で惹きつけ、ゆっくり・じっくりと過ごしてもらう滞在型スタイルが、このフィールドには必要だと感じます。

弊社で取り扱うのは、観光地めぐりを主目的とする周遊型ツアーではなく、特定の地域でじっくりと過ごし、ディープな魅力と自然アクティビティ・地産食を組み合わせた「体験の時間」。加えて、古民家をリノベーションした宿や関東平野一望の絶景宿など、茨城南部ならではの宿泊滞在をご紹介していくことが、玄関口に立つ身の役目と考えています。

古民家

 

キャンプ場

 

今、そしてこれから。地域と旅の関わり方

筑波山、ガイド

 

筑波山、稲刈り

この2年間、各地域の方々とお話する機会が増え、抱えている様々な課題も見えてきました。

特に複数のエリアで聞こえてきたのは、地域の祭事や、自然・文化保全活動の担い手が、高齢化によって不足しつつあり、将来的に継続不能になるのではという不安の声です。地元の方々からは「地域の宣伝や、祭事や生産の作業に継続的に関わってもらえる新しい誘客は有難いが、大人数・一過性ならなくてもいい」という率直な意見が多くありました。

コロナ禍において観光業の在り方そのものが変化していく中で、旅行業が地域課題に寄り添うことは最も大切なことと感じています。

より濃いその土地の魅力を体感してもらい、共感や愛着を喚起すること、そして地域の為に尽力されている方々を知ってもらう旅。弊社では、旅を通して、地域の課題解決や保全活動にも還元していきたいと考えています。

それでも一番大事な事は…
お客様の「楽しかったなぁ」

筑波山、家族

 

石岡、牧場、女性

継続して来てもらいたい…
それに最も重要なことは、「顧客満足度」です。
わかりやすい表示やサイン、ユニバーサルデザインの宿泊施設やトイレの完備など、来訪者が心地よく利用できる「ハード」と、地域の人々とのふれあい、来るたびに出会う新しい発見など心に残る「ソフト」、両輪によって、お客様の心地良さは育っていくものと考えています。

『大人数ではなく少人数で、またはセミオーダースタイルのプライベートツアーで。』

より深くじっくりと地域に触れあって頂くために、弊社で取り扱う旅のスタイルをそのように決めました。

そして、ラール・アワー は

地元の方々と取り組みたいことを社名にしました。

「rall.」 は 音楽用語で「自然にだんだんゆっくりと」の意です。

大型団体商品で地域を訪れてもらうのではなく、「時間商品」で来訪者と地域をつないでいく。
お客様には、心の栄養になる「時間」を提供する。

いつか、rall.hourの「h」が無くなって、「our=わたしたちの」という概念の元、地域の旅づくりができるように… と考えています。

旅の仕事は出逢いが全て

この2年間に、各地を走り回って、地域のみなさんと新しくこの世に生みしたプログラム。地元の人しか知らない、味わえない景色や体験が沢山見つかりました。

一度かぎりの出会いにせず、地域につながりを生んでいく活動を続けていきたいと思っています。

地元事業者さんや生産者さん、プロフェッショナルなガイドさん・スタッフさん、地域住民の方々、プロジェクトメンバーとの出逢い。

全てに感謝して… 次のrallな旅を作っています。

 

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rall.hour / 商品の特徴

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