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#サイクリング #地域 #茨城食材
~自転車×電車の旅~秋の常総線サイクルトレイン&鬼怒川サイクリングロード
2022.12.20
地域の資源「川」を訪ねる。
茨城の県南部地域の魅力のひとつは「川」です。広大な田園地帯をゆったりと流れる、ゆるやかな川のまわりには、季節折々の茨城らしい風景が散りばめられています。
県南部にある霞ヶ浦、小貝川、鬼怒川を含めて全てが利根川水系に属し、中でも「鬼怒川」は全長177km、利根川の支流の中で最も長く、栃木県日光市の鬼怒沼を水源としています。
かつては江戸への水路として、太平洋に注ぐ東関東の本流のひとつでしたが、江戸幕府の利根川東遷事業によりその流れを変えた鬼怒川は、豊かな水源として流域を支えつつも、水害と隣り合わせの歴史を刻んできました。
今、その鬼怒川には、堤防整備に合わせて「鬼怒川サイクリングロード」の整備も進められ、「街」と「川」の拠点をつなぎ、にぎわいを生み出すための取り組みが様々な形で行われています。※鬼怒川サイクリングロードの開通状況(常総市)
自転車×電車の旅、のんびりいこう。
今回は、その「鬼怒川」をテーマにサイクリングツアーを企画。鬼怒川にほぼ並行して走る「常総線・サイクルトレイン」にも乗車し、広大な田園地帯を快走するコースです。
常総線は、茨城県取手市の取手駅から筑西市の下館駅までを結ぶ関東鉄道の鉄道路線です。関東平野のほぼ中央を走る、全線非電化の路線。常総線のサイクルトレインは、お買い物や近郊エリアへのお出かけの移動手段として、沿線住民の生活路線サービスの一環として設定されました。
載せられる時間・台数に限りがありますが、特別なしつらえではなく、日常的な運行の中に「自転車」というアイテムを加えることで、地域探訪の幅がぐっと広がる、オススメの体験です。
今回のツアーでは、水海道駅から下妻駅までのサイクルトレイン乗車。車窓に流れていくのは、田園風景や、遠くに臨む筑波山、そして鬼怒川エリアの行き交う暮らし。ローカル列車ならではのゆったりとした時間です。
地域に根付く「農」を訪ねて。
ラール・アワーのサイクリング専門ガイドは10名様に対し2名で対応。車では通りすぎてしまうような細かい道を先導したり、その土地所縁の話をガイディングしたり、ただ自転車でスポットをめぐるだけではない、地域の魅力を探っていくスタイルです。
下妻駅からはいよいよサイクリングがスタート。南下して最初に訪れたのは苅部農園。茨城県下妻市で400年続く歴史ある農家で、特に、お米ととうもろこしの生産には個性が光ります。
普段は公開していない圃場にお伺いし、どこまでも広がるネギ畑を見学させていただきました。ネギのほか、ホウレンソウなどの葉物が旬の時期。代表の苅部さんより、各野菜の美味しい食べ方や見分け方を教わったり、実際に手ほどきを受けて土に触れてみたり…。そして最後に、地元への貢献につながる農業のあり方について模索中であるという熱い想いを語ってくださいました。
地域に根付く「食」を訪ねて。
苅部農園を後にし、さらに南下。常総市に入り、本石下エリアへ。古来より稲作が盛んなこの地域では、その副産物を使った煎餅や団子づくりが広がっていきました。中でも、地元石下産のうるち米にこだわり、店で粉をひき、だんごを作り続けている老舗「ゆたかや」に立ち寄らせていただきました。大きな一枚板のケヤキのテーブルにお邪魔して、自家製あんがからまった人気団子とお茶をいただき、ひと息…。
本店は平成27年9月関東・東北豪雨の被害から、地元の支援によって復活を遂げました。普段の日も特別な日も、地元に浸透しているゆたかやのだんご。三代続く老舗の本店には、あらゆる人を受け入れる懐の深さと地域への愛情を感じました。
ほどなくして、鬼怒川サイクリングロードへ。広くて、平坦、しっかりと舗装され、初心者でも楽にサイクリングを長距離楽しめる快適なロードです。
今回のツアーでは、特別に常総市よりご協力をいただき、鬼怒川の水害やその復興、かわまちづくりの取組みなどについて現地でお話を伺いました。市民の安全を守るハード整備、それをより活性化させるためのソフトづくり。地域のみなさんと共に守り、作り上げていく水資源、それが鬼怒川でした。
ツアーならではの特別な食体験。
お昼ごはんは、川べりで大人のピクニック。苅部農園の新米「にじのきらめき」を直接仕入れ、地元産食材と組み合わせた特製弁当をご用意。
新米は、ツアー当日の早朝、さくら坂VIVACE(守谷市)のキッチンで炊き上げ、そのままおにぎりにして詰めました。「にじのきらめき」は特に大粒のお米で、甘みもしっかりとしたもちもちのお米です。地元の食材をふんだんに取り入れたおかずと自家製お味噌を使ったキノコ汁でお腹いっぱいになっていただきました。
お昼ごはんの後は、一気に鬼怒川沿いを南下し、水海道駅へゴール。苅部農園でいただいた太くて立派なネギ3~4本を、皆さん抱えてお帰りいただきました。
水資源に恵まれた、私たちの地域。
県南地域に流れる鬼怒川・小貝川・利根川の3つの河川流域は、どのエリアも古来、流通の要衝だったこともあり、歴史や文化、街独自の食が残っています。アクセスは車でもできますが、のんびり常総線と自転車を使って、気ままにめぐる旅は、点在する魅力を一番楽しめる方法だと思います。
今後もrall.hourでは、地元の旬の食材をしっかり味わえる食体験と自転車や鉄道で地域を訪ねるツアープログラムを企画して参ります。ゆっくり、のんびり、地元の方とのふれあいもある、そんな時間を過ごしたい方はどうぞご参加ください…!
= = 運営協力 = =
常総市役所 都市計画課
関東鉄道株式会社 常総線 水海道駅・下妻駅
= = ツアー企画監修&アテンドガイド = =
Toshi Takahashi
Ayumu Ito
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